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一般歯科と矯正歯科の違い。どこで矯正治療をしたら良い?

おはようございます!智治矯正歯科院長の吉田です。

最近、カウンセリングに来院された方から、「かかりつけの歯科で矯正治療をしたほうが良いと言われましたが、友人に相談したら認定医を持っている先生に診てもらったほうが良いと言われ、ネットで調べたら認定医を持っている先生が近所には先生しかいなかったので来ました。矯正歯科治療をどこでしたら良いか迷っています。」とおっしゃられました。

私からいえば「うちでしましょう!」と言いたいところですが、患者さん自身はかかりつけの先生にはもちろん相談をせずに本医院に来院しているわけなので、こちらで矯正治療を始めたら以前から行っているところには行きにくい。その歯科医院の先生は認定医を持っておらず、矯正専門の先生が来られているわけでもなく、院長がしているとのこと。しかも治療費が本医院よりも高額とのこと。

正直、説明に困るところでした。

私の病院の周りの先生方は、矯正治療というものを一般治療とは違い専門性の高いものだとご理解いただいている方が多いため、矯正治療は私のところへご紹介いただくことが増えてきています。これは逆に言えば、一般治療に関してはこちらからもおまかせできる先生方と繋がっているということ。歯周病の専門知識が高い先生、インプラント専門に強いなど、それぞれの長所を生かし連携しながら治療を進めることができます。大変にありがたい繋がりです。

 

 

 

 

現在日本全国で約69,000件の歯科クリニックがあり、そのうち矯正歯科の看板を掲げているのは約22,000件あるようです。(厚生労働省 医療施設調査) ちなみに日本矯正歯科学会の認定医は約3,000名しかいません。 www.jos.gr.jp/

 

ここで、はっきり矯正治療を受ける場合についての状況を分けておきたいと思います!!

(1)一般歯科で矯正歯科の看板を掲げている医院

(2)歯科大学付属病院(矯正歯科)

(3)歯列矯正専門の医院

この3つです。

 

(1)一般歯科で矯正歯科の看板を掲げている医院

 

現在の歯科大学の教育カリキュラムでは、残念ながら歯科矯正学は総論についての学習のみです。歯科医師になるための6年間の大学の教育では矯正歯科臨床の習得は不可能です。そこで矯正歯科医を目指すドクターは、大学卒業後、大学の医局に残り少なくとも5年間以上の臨床経験を積んでいきます。矯正治療は専門性が高いため、卒後、歯科医師免許を取得してから大学病院などの特別システムでトレーニングを受ける必要があります。しかし、最近では一般歯科向けの矯正セミナーを受講して矯正治療に手を出すドクターも多いようです。

利点としては、かかりつけの先生が治療してくれることで、虫歯も矯正も同じ場所で治療してもらえる。逆に言えば、矯正専門のドクターのいない地域においてはしょうがないとも言えます。 欠点としては、確実に症例数が少ないドクターが多いため、経験不足のドクターが多いです。一番避けて欲しいところです。

 

また、一般歯科に矯正専門のドクターが外勤で勤務している場合、担当ドクターに認定医の有無と臨床経験を聞いてもいいと思います。

こちらも利点としては、虫歯の治療や抜歯も一件の歯科医院でできる点と、担当ドクターによっては、質の高い治療を受けることできます。 欠点としては、外勤ですので自身で経営されているドクターと比較して責任感の無い、経験の浅いドクターである、ドクターが歯科医院を辞めることがある、診療日が決められているため日程を合わせなければならない、など があげられます。

 

この中でも、決定的なところで言いますと、矯正開始時にレントゲン、特に横顔のレントゲン写真(レントゲンX線規格写真、セファロともいいます)も撮影しない歯科医院での矯正治療はありえないと考えていただいたほうが良いでしょう。通常の写真と模型だけで抜歯を決定しているようであれば、全く根拠なく治療をしていることになります。

⇧こちらが歯科医院でよくみるレントゲン(ない病院もあります)。

 

⇧こちらが矯正治療をする際には、必ず撮影するレントゲン。

 

(2)歯科大学付属病院(矯正歯科)

 

大学病院は医療機関という以前に研修医の教育機関であり研究機関です。 実際の治療に教授や助教授が当たっていただければ理想ですが、基本は研修中のドクターが治療にあたります。もちろん指導ドクターの監視下です。私もその道を通ってきた一人。その後指導者としても在籍させていただきました。 特に特殊な矯正治療(口蓋裂、顎変形症でも難易度が高い方、症候群の方)は大学病院のほうがよい場合もあります。

利点としては、ドクターがたくさんおり、合わない場合に変更できる 、特殊な矯正治療が必要な場合に対応可能です。欠点としては、研修中のドクターが治療にあたることが多い、どうしても大学病院の受付時間が長い、診療時間に制限があり予約が取りづらい。

 

(3)歯列矯正専門の医院

 

本医院のような矯正専門のクリニックでの治療は、一般的に大学病院で5年以上の矯正専門研修を終えた認定医を持ったドクターが開業している場合がほとんどです。ドクターに専門性が求められるのはもちろんですが、スタッフの矯正治療に関する知識も一般歯科のスタッフよりは高いでしょう。

利点としては、矯正治療に対する専門的な技術や知識に長けている、常にドクターがいるのでスケジュールがあわせやすい 、装置が取れたときや装置の破損が原因の痛みが出たとき対応できる、受付や衛生士が矯正治療の知識を持っている 欠点としては、虫歯の処置や抜歯処置時に同じクリニックで治療できない。これに関しては、本医院では患者さん自身に掛かり付け医院、信頼できる連携医院に紹介受診していただくようにしています。

また、本医院では小児期からの矯正治療も行っており多くの患者様に来院いただいています。

小児歯科等で矯正治療を開始した場合、もちろん担当の先生が変わらず小さい時から慣れている先生に見てもらえるという利点はあります。ただ病院によっては、成人矯正は矯正専門へ行っていただく場合があります。その場合は治療費が二重にかかってしまいます。またその小児歯科の先生が成人矯正が可能であると説明をしたとしても矯正の認定医を持っているかは疑問です。

 

矯正治療を考えておられる方は、近くに矯正専門のクリニックがある場合、矯正専門医院で初診カウンセリングを受診され、自分にあったドクターを選ぶのが良いでしょう!!それぞれの利点欠点をご理解いただいた上で、少なくとも認定医の先生のもとで治療を開始されることをお勧めします。

最近では、今宿だけでなく、周船寺、横浜、富士見、早良区、城南区、糸島市、唐津などから来院いただいています。矯正治療はしっかりした診断の後に開始してください。