唾液の作用
衛生士の上原です。新型コロナウイルスの感染者が福岡でもだんだん増えてきました😖家に帰ったらうがい手洗いを忘れずに、人との距離も保ちましょう!
さて、今回はだ液の働きについて書いていこうと思います。唾液は、正常な状態で1日に1~1.5リットル分泌され、刺激がない状態の安静時唾液は700~800ミリリットルが分泌されます。しかし、年齢を重ねると自然と唾液が出ずらくなります。唾液の分泌が減少する原因は年齢だけではありません。様々な原因により口腔内が乾燥状態になることをドライマウスと言います。特に高齢者は、ドライマウスをそのままにしておくと食べ物を飲み込む力が弱くなり、健康状態にも様々な影響を及ぼします。ちなみに最も多い原因は薬の副作用で起こるドライマウスと言われています。
唾液の作用
①消化作用…アミラーゼ(酵素)がでんぷんを分解して体内に吸収しやすくする
②潤滑作用…咀嚼、嚥下、発音、発生をしやすくする
③粘膜保護作用…ムチン(糖タンパク)が喉や食道を傷つけにくくする
④自浄作用…食べかすや歯垢を洗い流す
⑤抗菌作用…細菌の増殖を抑える
⑥食塊形成作用…味を感じさせ、かみ砕いたり飲み込んだりしやすい塊にする
⑦㏗緩衝作用…飲食により酸性に傾いたお口の㏗を中和させる
⑧粘膜修復作用…粘膜が傷ついたときに修復する
⑨再石灰化作用…飲食により溶けかかった歯面の修復をする
こういった唾液の効果によってお口の健康が保たれています。しかし、先ほど書いたように年齢を重ねるごとに唾液の分泌量は減っていきます。唾液の分泌量が減ると口の中が乾燥し、口臭の原因や食べ物の飲み込みずらさ、口の中のネバネバ、話しにくくなる、自浄作用が低下する、虫歯や歯周病になるということが起こってきます。そういった症状がある場合は、唾液腺マッサージを行うのが効果的です。唾液腺とは口の中にある唾液が分泌される場所のことです。そこを刺激することで唾液を分泌しやすくします。
唾液腺マッサージ🙌
1⃣耳下腺:場所:上の歯の奥歯あたりにあります
やり方:人差し指を当て指全体で優しく押します(5~10回繰り返す)
2⃣顎下腺:場所:顎の骨(えら)の内側の柔らかい部分です
やり方:親指でえらの内側の柔らかい部分を押します (5~10回繰り返す)
3⃣舌下線:場所:顎の先のとがった部分の内側、舌の付け根にあります。
やり方:親指でグーっと押す(5~10回繰り返す)
唾液腺マッサージは食事をする前に行うとご飯が飲み込みやすくなり、誤嚥の予防にもなります。強い力ではなく、優しく行いましょう🌞