子どもの矯正は何歳から?始める時期と相談の目安を矯正歯科医が解説

福岡市西区今宿の智治矯正歯科の院長の吉田です。
「子どもの歯並びが気になるけれど、矯正は何歳から始めたらいいの?」
「まだ乳歯が残っているけれど、今から相談した方がいいのかな?」
そんな疑問をお持ちの親御さんもいらっしゃると思います。
子どもの矯正は、一般的に小学校低学年頃から検討されることが多いですが、歯並びや噛み合わせの状態によっては、もっと早い時期から治療を考える場合もあります。
ただ、相談する時期と、実際に治療を始める時期は別だと考えています。
福岡市西区今宿の智治矯正歯科では、歯並びの状態だけでなく、お子さん本人の気持ちも大切にしています。
今回は、子どもの矯正を始める年齢の目安や、早めに相談した方がよい歯並び、治療開始を判断する際に大切にしていることについてお話しします。
子どもの矯正は何歳から?相談と治療開始の目安

子どもの矯正を始める時期は、一般的に小学校低学年頃(6〜9歳頃)が一つの目安とされています。
この時期は乳歯から永久歯への生え替わりが進み、顎の成長に合わせた治療を検討しやすいためです。
ただし、すべてのお子さんがこの年齢から治療を始める必要があるわけではありません。
歯並びや噛み合わせの状態、顎の成長には個人差があるため、それぞれのお子さんに合った時期を考えることが大切です。
例えば、下の前歯が上の前歯より前に出ている「受け口(反対咬合)」の場合は、4〜5歳頃から治療を検討することもあります。
一方で、永久歯への生え替わりを見ながら、しばらく経過観察をする方がよい場合もあります。
そのため、乳歯が生えそろった頃に、一度歯並びや噛み合わせの状態を確認しておくのもよいと思います。
私が大切にしているのは、「早く治療を始めること」と「早めに相談すること」は違うという点です。
早めに相談していただくことで、今すぐ治療が必要なのか、成長を見ながら判断してよいのかを考えることができます。
治療を急ぐのではなく、お子さんの成長に合わせて、無理のないタイミングを一緒に考えていきたいと思っています。
子どもの矯正(Ⅰ期治療)とは?大人の矯正との違い

子どもの矯正には、永久歯が生えそろう前に行う「Ⅰ期治療」と、永久歯が生えそろってから行う「Ⅱ期治療」があります。
Ⅰ期治療は、顎の成長を利用しながら、永久歯が並ぶための土台を整えることを目的とした治療です。
乳歯と永久歯が混在している時期に行うことが多く、顎の成長や噛み合わせの状態に応じて治療方法を考えていきます。
例えば、顎の幅が狭く、永久歯が並ぶスペースが不足している場合には、顎の幅を広げる装置を使用することがあります。
また、受け口のお子さんには、上下の顎の成長バランスを考えながら治療を検討する場合もあります。
一方、Ⅱ期治療は、永久歯が生えそろった後に、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などを使って歯並びや噛み合わせを整えていく治療です。
ただし、Ⅰ期治療を受ければ、Ⅱ期治療が必要なくなるというわけではありません。
成長の過程で歯並びが変化し、永久歯が生えそろってから追加の治療が必要になることもあります。
また、Ⅰ期治療による顎の骨格的な問題への改善効果は、限定的であるという研究報告もあります。
治療の効果には個人差があるため、早く始めることだけを目的にするのではなく、お子さんの状態に合わせて治療の必要性を判断することが大切だと考えています。
こんな歯並びは早めに相談を|気になる症状

お子さんの歯並びを見ていて、「少し歯が重なっているけれど大丈夫かな?」「前歯の噛み合わせが反対になっている気がする」と気になることはありませんか?
子どもの歯並びや噛み合わせの問題には、いくつかの種類があります。
特に、次のような状態が見られる場合は、一度矯正歯科で相談してみるとよいと思います。
受け口(反対咬合)
下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態です。
顎の成長が関係している場合もあり、比較的早い時期から治療を検討することがあります。
ただし、成長による変化もあるため、すべてのお子さんに早期治療が必要というわけではありません。
出っ歯(上顎前突)
上の前歯が下の前歯よりも大きく前に出ている状態です。
前歯の傾きや上下の顎の位置関係など、原因によって治療の考え方が異なります。
前歯が大きく突出している場合は、転倒などで歯をぶつけるリスクにも注意が必要です。
歯のデコボコ(叢生)
歯が重なり合ったり、ねじれたりして生えている状態です。
顎の大きさと歯の大きさのバランスが関係していることがあります。
乳歯から永久歯への生え替わりによって歯並びが変化することもあるため、成長の様子を確認しながら治療の必要性を判断します。
前歯が噛み合わない(開咬)
奥歯を噛み合わせても、上下の前歯の間に隙間ができる状態です。
指しゃぶりや舌の使い方などが関係している場合もあります。
原因によっては、歯並びだけでなく、日常の癖についても確認することがあります。
日本小児歯科学会でも、こうした歯並びや噛み合わせの状態を、3歳児歯科健康診断で確認する項目として示しています。
大切なのは、気になる歯並びがあるからといって、すぐに矯正治療を始めなければならないわけではないということです。
まずは現在の歯並びや顎の成長を確認し、治療が必要なのか、もう少し成長を見守ってよいのかを判断することが大切だと考えています。
智治矯正歯科が大切にしているのは「本人のやる気」

子どもの矯正についてご相談を受けるとき、私が特に大切にしているのは、お子さん本人が自分の歯並びを気にしているかどうかということです。
親御さんがお子さんの歯並びを心配されるのは、ごく自然なことだと思います。
ただ、親御さんが治療を希望されていても、お子さん自身が矯正の必要性を感じていない場合があります。
矯正治療は、装置をつければそれで終わりというものではありません。
取り外しのできる装置であれば、決められた時間に装着する必要がありますし、毎日の歯磨きや定期的な通院も大切になります。
本人が納得しないまま治療を始めてしまうと、装置を使うことが負担になり、途中でやる気を失ってしまうこともあります。
私自身、大学病院で診療していた頃から、本人のやる気がなければ、治療を続けていくことは難しいと感じてきました。
そのため、智治矯正歯科では、親御さんが治療を希望されていても、お子さん本人にまだその気持ちがなければ、無理に治療を始めることはしていません。
場合によっては、半年ほど経過を見ながら通っていただき、お子さんの気持ちが変わるのを待つこともあります。
もちろん、歯並びや噛み合わせの状態によっては、早い時期から対応を検討した方がよい場合もあります。
その際には、治療の必要性や開始時期について、親御さんとお子さんの両方に説明するようにしています。
子どもの矯正の主役は、あくまでお子さん自身です。
何歳になったから始める、ということだけではなく、お子さんが自分の歯並びに関心を持ち、納得して治療に取り組めることを大切にしたいと考えています。
子どもの矯正を始める前に知っておきたいこと

子どもの矯正を検討する際には、治療を始める年齢だけでなく、使用する装置や治療期間、費用についても知っておくことが大切です。
Ⅰ期治療では、お子さんの歯並びや顎の成長に合わせて、拡大床やプレオルソ、小児用マウスピース矯正など、さまざまな装置を使用することがあります。
取り外しのできる装置は、食事や歯磨きの際に外せる一方で、お子さん自身が決められた時間に装着することが大切になります。
装着時間が不足すると、予定どおりに治療が進まない場合もあります。
また、矯正治療には一定の期間が必要です。
顎の成長や永久歯への生え替わりを見ながら進めるため、治療が長期間にわたることもあります。
Ⅰ期治療を終えた後に、永久歯の歯並びを整えるⅡ期治療が必要になる場合もあります。
治療中は、装置による違和感や痛みが生じたり、歯磨きが不十分になることでむし歯のリスクが高まったりすることもあります。
治療の効果や負担には個人差があるため、事前に確認しておくことが大切です。
子どもの矯正にかかる費用について
子どもの矯正は、原則として保険適用外の自費診療となります。
智治矯正歯科でのⅠ期治療の費用は、以下が目安です。
| 項目 | 費用(税込) |
|---|---|
| 検査診断料 | 27,500円 |
| 基本施術料 | 418,000円 |
| 処置料(月々) | 3,300円 |
小児用マウスピース矯正の場合は、基本施術料528,000円(税込)が目安となります。
検査診断料や月々の処置料は別途必要です。
※料金は変更になる場合があります。
治療期間や通院回数、費用の総額については、お子さんの状態や治療計画によって異なるため、カウンセリングでご説明しています。
当院では、初診カウンセリングに1時間ほど時間を設け、治療内容や費用、今後の流れについてお話ししています。
治療を始めるかどうかは、内容や負担を理解し、親御さんとお子さんが納得してから決めていただきたいと考えています。
よくある質問(FAQ)|子どもの矯正は何歳から?

Q1. 4歳でも矯正治療を始められますか?
はい。受け口(反対咬合)など、歯並びや噛み合わせの状態によっては、4〜5歳頃から治療を検討する場合があります。
ただし、年齢だけで判断するのではなく、お子さんの成長や治療への気持ちも確認することが大切です。
Q2. 小学生になってからでは遅いですか?
小学生になってからでも、矯正治療を検討することはできます。
一般的には小学校低学年頃がⅠ期治療を考える目安とされていますが、適切な開始時期は歯並びや顎の成長によって異なります。
Q3. 乳歯の歯並びが悪くても、様子を見て大丈夫ですか?
永久歯への生え替わりによって歯並びが変化することもあります。
ただし、受け口や前歯が噛み合わない状態など、早めの確認が望ましい場合もあるため、一度矯正歯科で相談しておくとよいと思います。
Q4. 子どもが矯正治療を嫌がる場合はどうすればいいですか?
まずは、お子さんが嫌がる理由を確認することが大切です。
智治矯正歯科では、本人が納得していない場合、無理に治療を始めることはしていません。
歯並びの状態を確認しながら、治療への気持ちが変わるのを待つこともあります。
まとめ|子どもの矯正は年齢だけでなく、本人の気持ちも大切に

子どもの矯正は、小学校低学年頃から検討されることが多いですが、歯並びや噛み合わせの状態によって、適切な開始時期は異なります。
大切なのは、早く治療を始めることではなく、お子さんの成長や歯並びの状態、そして本人の気持ちに合わせて判断することだと考えています。
気になる歯並びがあれば、まずは現在の状態を確認し、治療が必要かどうかを相談してみるのもよいと思います。
子どもの矯正は何歳から?まずはお気軽にご相談ください

「子どもの歯並びが気になるけれど、今から矯正を始めた方がいいのかな?」
そんな疑問をお持ちの親御さんは、まず一度ご相談いただければと思います。
福岡市西区今宿の智治矯正歯科では、お子さんの歯並びや噛み合わせ、顎の成長を確認したうえで、治療を始める時期についてご説明しています。
今すぐ治療を始めた方がよい場合もあれば、しばらく成長を見守ってよい場合もあります。
私が大切にしているのは、親御さんだけでなく、お子さん本人も納得して治療に向き合えることです。
治療を始めるかどうか、相談したその日に決めていただく必要はありません。気になることがあれば、お話を聞かせてください。
医療法人 智治矯正歯科
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参考情報・出典
本記事は、以下の学会・専門機関が公開している情報を参考に、智治矯正歯科での診療経験や治療方針を踏まえて作成しています。
- 公益社団法人 日本矯正歯科学会
- 公益社団法人 日本小児歯科学会
- 公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
- American Association of Orthodontists(米国矯正歯科学会)
- Cochrane(コクラン)による小児矯正治療に関する研究レビュー
※子どもの矯正治療の必要性や開始時期、治療方法は、歯並び・噛み合わせ・顎の成長、お子さんの発育状況などによって異なります。実際の治療方針は、検査・診断のうえで、お子さん本人と保護者の方に個別にご説明します。





