指しゃぶり
こんにちは。歯科衛生士の上原です。最近とても寒くなってきましたね⛄
コロナウイルスが再び流行ってきたのでマスクをして帰ったら手洗いうがいを忘れずに過ごしましょう。
さて、今回は指しゃぶりについて書いていきたいと思います。
指しゃぶりを続けていると歯並びにも影響してくることがあります。実際の患者さんの中にも指しゃぶりや舌の癖がある方はいらっしゃいます。
では、指しゃぶりを続けているとどういった影響があるのでしょう❓
①開咬・・・一つ目は開咬といって指が入る隙間が上下の前歯の間にでき、歯がかみ合わなくなることです。このように上下の歯の間に隙間があいてくると、その隙間に舌を押し込んだり、飲み込むときに舌で歯を押すような癖が出やすくなる。このような癖を舌癖といいます。舌癖があるとサ行やタ行などの発音が舌足らずになることがあります。
②上顎前突・・・二つ目はいわゆる出っ歯といわれる歯並びです指しゃぶりにより前歯を押す状態が続き、継続的に力がかかることで歯が傾いてきてしまいます。 ちなみに、上顎前突は、大きく分類すると上の歯の傾斜によって出っ歯になっている場合(歯性の上顎前突)と、下顎に比べて上顎全体が大きく、上顎の歯茎と歯が前方に突き出ている場合(骨格性の上顎前突)があります。
⓷上あごの狭窄と高口蓋・・・指を吸う力により、上あごの歯列が狭くなり、(狭窄)、歯列の形がV字型に変形します。それにより、口蓋(上あごの前歯の裏側)のくぼみが深くなります。これを高口蓋といいます。
⓸片側性交叉咬合・・・上下の奥歯が横にずれ歯の中心(正中)が合わない。
・指しゃぶりをやめる時期
このように指しゃぶりは歯並びやかみ合わせの影響とともに、開咬になると発音や嚥下、口元の突出、顎発育への影響も出てきます。不正咬合の進行を防止し、口腔機能を正しく発達させていくためには4~5歳を過ぎた指しゃぶりは指導したほうがいいという意見が多いようです。
指しゃぶりは、赤ちゃんの頃は誰もが行う生理的な行為ですが、4~5歳になっても継続する場合はその原因として、親子関係の問題、ストレス、あるいは退屈するなどの生活環境がある場合があります。
指しゃぶりをなかなかやめない子に対して、保護者が怒ってしまうと逆効果になってしまうこともあります。
吸っていない時をほめてあげたり、毎日添い寝するときに子どもの手をやさしく握ってあげたりしましょう。人は手をつなぐことにより、精神的な痛みを和らげたり、ストレスを軽減して、あんしんかんをえられるようです☻